昨日、「有意義なムダな時間」を過ごそうと思い、図書館から本を借りてきて読んでみたり、amazon musicで音楽を聴いてみたりしてみましたが、今ひとつパッとしなかったというのが本音です。本を読んだり音楽を聴いたりすること自体はすごく楽しいし、それに関する知識も増えるし、時間もあっという間に過ぎてしまうのですが、それだけで一日を過ごすとなんだか妙に”不快な気持ち”だけが残りました。
昨日の「有意義なムダな時間」を振り返ってみて一つ気がついたことは「すべて受け身であった」ということです。本に書いていることを「ふーん」とか「へぇー」といった感じで、ただ受け身で読んでいただけの自分に気がついたのです。音楽なんてその最たるものかもしれません。自分で能動的に取り組んだいう「やった感」が全くありませんでした。毎日お酒も結構飲んでいるし、こんな生活を続けていたらあと20年もしないうちに認知症が始まってしまうのでは?という不安も湧いてきました。
僕は仕事(一応、医者です)で認知症の患者さんと接することが多いのですが、認知症になってしまう人にはいくつかの共通点があると実感しています。それをいくつか挙げてみます。
<認知症になる人の共通点>
・真面目で几帳面
・定年して急にやることが無くなった
・友達が少ない
・お酒の量が多い
・受け身な生き方をしている
これらは今の自分の合致するものばかりです。40歳代でセミリタイアみたいな生活をしていますが、仕事や趣味に限らず、生活全般で「受け身」な生き方しかしていないな…と、あらためて気がつきました。認知症になったおじいちゃんやおばあちゃんは薬を飲んで治療をしていますが、でもやっぱり運動したり、デイサービスに通って人と会ったり、そこで折り紙などの手作業をしたりすることが一番の認知症対策になります。中には毎朝、小学生用の漢字ドリルや計算ドリルをしている人もいます。(正確には家族にやらされている場合がほとんどです)
やっぱり僕にも何か能動的にできる趣味ってないかなあって考えていたところ、「これだ!」と思いつくものが見つかったのです。それは「数学の問題を解く」ということでした。僕は高校生の頃、数学が大好きでした。数学の問題と紙と鉛筆さえあれば、何時間でも「数学の問題を解く」ことに没頭できました。難問が解けた時の達成感は言うまでもありませんが、解けなかった時の答え合わせでも「なるほどー!」といった不思議な快感に襲われます。なので、早速ですが問題集とノートを買いに行ってきました。
久しぶり(25年くらい?)の高校数学なので、まずは高校1年生の基本レベルからやり直そうと思いました。そしてノートは無地の落書き帳です。書き心地がよくて、ノートの線を気にすることなくどんどん書き込めるので、僕は好んで100円ショップの落書き帳を使っています。早速問題を解き始めてみましたが、簡単な計算問題でも結構ミスが多くてびっくりしました。医学部受験をした時の数学の偏差値は75〜85くらいでしたが、月日が経つとこんなにも力が落ちるんだってことを実感しました。
でも数学の問題を解いていると、あっという間に時間が過ぎてしまいました。不思議なくらい心が落ち着いて、問題を解くことに没頭してしまいます。せっかくなのでこのまま高校数学を全部勉強し直して、数学検定とかも受けてみようかなあって思います。数学って能動的に取り組むことができるので、一生の趣味として続けていけそうです。ちなみに僕は物理(参考記事「物理で偏差値91.7をとるための勉強法」)や化学も得意なので、そちらの方も勉強し直せば、理系の大学であればどこでも合格できる自信があります。学んでみたいことや研究したいことが出て来れば、アルバイト(医者)をしながら大学生活を送ることも可能かなあって思います。なんだかこれからの人生が楽しみになってきました^ ^
それではまた^ ^