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「そんな英和辞書では大学に合格できない」と笑われた話

ぐるぐるねこ男

 

僕の息子は近所の学習塾に通っています。理系教科は得意なのですが、英語がかなり苦手で、僕のダメな遺伝子をバッチリ受け継いでしまったみたいです。弱点である英語を克服したいということで、本人の意思で塾に通うようになったのですが、先日、塾の英語の先生に酷いことを言われたと言っていました。

 

今はちょうど期末テスト対策期間なのですが、英語のテストの過去問題を3時間くらいかけてじっくり勉強していた僕の息子に対して「君は英語を(受験科目として)使わない高校を受験した方がいいよ」と冗談ぽく言われたとのことです。この話を聞いて、その英語の先生は教育者としては失格だなと思いました。

 

以前の記事「何があっても止まらないことが大事」でも書きましたが、困難な事を達成するためには膨大な時間を必要とします。ゴールまで一気に進むことなんて絶対にできません。たまに一気に進めるタイミングもあるかもしれませんが、大切なのは毎日一歩ずつ着実に進んでいくことです。10mくらい前に進める日もあるかもしれませんが、毎日1cm進むことの方が大切なのです。僕は常日頃からそう思っているので、塾の英語の先生のことはあえて非難せずに、「今の勉強の仕方で間違っていないよ」と息子には伝えています。

 

ぐるぐるねこ男

 

この英語の件で思い出した自身の昔話があります。僕は高校生になった時に”高校生用”の英和辞書を買いませんでした。正確にはとても高額だったので買うことができなかったのです。当時は『ジーニアス英和辞典』という辞書が推奨されていて、みんなその辞書を新品で買っていました。でも僕は中学生の時から使っている英和辞書を我慢して使うしかありませんでした。高校時代その英和辞書をずっと使い、そして大学受験に失敗し、浪人生になったのです。

 

浪人生になって予備校に通い始めた時に、最初の英語の授業にもその英和辞書を持っていきました。中学生の頃から使っていたのでボロボロでした。でも僕は「英単語の意味がわかればいいや」くらいの気持ちで使っていたので、特に気にならなくなっていました。また6年間も使っていたため、愛着も湧いてきていました。予備校の英語の先生はテキストを読みながら教室内をウロウロと歩く先生でした。僕の席の横を通る時、ふと立ち止まって僕の机の上をじーっと眺め出したのです。なんだろ?と思って見上げてみると、その英語の先生は険しそうな表情をして僕にこう言ったのです。

 

「そんな英和辞書では大学に合格できないから、もっとちゃんとした辞書を使ってください」

 

すると近くに座っていた他の生徒たちが一斉に僕の机の上を見て、クスクスと笑ったのです。初めての授業で突然そんなことを言われて気が少し動転していましたが、僕の脳裏にはみんなに「笑われた」という映像が鮮明に残っています。それぞれの家庭の経済的な事情もあるし、そもそも僕が気に入って使っている英和辞書なので、他の人に笑われる筋合いなんてこれっぽっちもありません。でも僕は無言で下を向いて、その英語の先生が立ち去ってくれるのを待ちました。また、それと同時に強く誓ったのです。

 

「このボロボロの英和辞書で、絶対に大学に合格してみせる」と。

 

その後の僕は、以前の記事「”弱点”だけにフォーカスして、ピンポイントで克服する」でも書きましたが、多くの学生をごぼう抜きし、国立大学の薬学部に合格することができました。その英語の先生のアドバイス通りに”ちゃんとした”英和辞書を使っていたら、もしかしたら医学部に手が届いていたかもしれません。しかしその時は「薬剤師になって薬の研究をしたい」という気持ちが強かったので、それはそれでよかったと思います。

 

どんな人との出会いや、どんな言葉が、その人の人生をブーストしてくれるきっかけになるかなんて誰にもわかりませんが、少なくとも僕にとってこの「そんな英和辞書では大学に合格できない」という言葉は、僕の人生を大きくブーストしてくれたと思います。

いろんな意味で、その英語の先生には感謝してます^ ^

 

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それではまた^ ^