今よりもう少し若かった頃の話になりますが、アメックスのプラチナカードを持っていました。年会費が10万円(当時)とかなり高額でしたが、ちょっとした優越感にひたってみたいという若気の至りで手に入れました。「社会的信用度の高い職業の人がゴールドカードで多額の決済を続けていればインビテーションが来るらしい」という噂話を聞き、ひたすらゴールドカードを使い続けていました。そして3年くらい経過したある日、アメックスから突然インビテーションが届いたのです。早速申請し、プラチナカードが届いた日はなんとも言えない達成感がありました。子供のころ貧乏で、近所の友達にバカにされたりしたこともあった僕ですが、アメックスのプラチナカードを持つことができるまで成長することができて、感無量でした。(ホントちっぽけな人間です)
実際に使ってみてどんなメリットがあったかと言うと、出張先のホテルで一度だけ部屋のアップグレードをしてもらえたくらいで、あとは財布の中での”存在感”くらいでした。銀色のカードなので普通のクレジットカードっぽくて、ほとんどの人はプラチナカードってことに気がついてくれません。まだゴールドカードの方が圧倒的に気づかれやすいです。
そのプラチナカードを手放すきっかけとなったのが、急用で大阪のリッツカールトンに行った時でした。ホテルまでの道中に、こんな時こそコンシェルジュを使おうと思い立ち、カードの裏側に印刷されている電話番号にドキドキしながら電話をかけたのです。「急なお願いで申し訳ありませんが、大阪のリッツカールトンを予約してほしいです。今日なんですけど」と。すごく綺麗な女性(妄想)のコンシェルジュに丁寧に電話対応していただけました。しかし結果は「本日はご予約がいっぱいのようで…申し訳ございません。他のホテルであればご予約お取りできますが…」でした。
その日はどうしても大阪リッツカールトンに宿泊したかったので、美人のコンシェルジュさん(妄想)にはお断りの旨を伝えました。結局自分で大阪リッツカールトンに電話をかけてみたところ、一泊7万円くらいのスーペリアなんとかっていう部屋なら用意できることがわかり、無事宿泊することができたのです。翌朝のモーニングがその特別フロアの宿泊客だけで食べることができるレベルのすごい部屋でした。
その後の話です。結局アメックスプラチナカードはすぐに解約し、普通のJCBカードを使うようになりました。『人は見た目が9割』という新書を読んだことがありますが、クレジットカードは必ずしも”見た目が9割”ではないということを実感しました。やっぱり人間もそうだと思うのですが”中身が9割”ではないでしょうか。そしてどれくらいの実力(お金)を持っていても、それをどう生かすか(お金を使うか)も本人次第です。今はアメックスプラチナカードの年会費分以上のお金を、毎年ユニセフなどに寄付しています^ ^
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<本日のブッダの言葉>
屋根を粗雑に葺いてある家には雨が洩れ入るように、心を修養していないならば、情欲が心に侵入する。
引用:『ブッダの真理のことば 感興のことば』中村 元 訳より
それではまた^ ^