
僕がいつも楽しみに読ませてもらっているブログ「しぼりだし日記」の中に、中学校の内申点を戦略的に取りにいく”内申ハンターX君”の記事がある。昨年末にその記事を読んだ時に妙に腑に落ちてしまった記憶が残っている。X君は「内申は取りにいくもんだ」と断言している。自分がわかっている問題でもあえて先生に質問をして、「先生の説明のおかげでよくわかりました」と言って好感度を上げ、ほぼオール5の成績をとるというツワモノの話である。
この話が頭の中にこびりついてしまっていたせいか、うちの子供が高校受験の面接の時に何を話していいかわからない…とボヤいている時に、「医師になりたいので、国立大学の医学部を目指しています!って言えば、多分合格させてもらえるよ」って言ってしまった。うちの子供は医学部なんて目指していないし、そもそも文系か理系かも決めていない。でも、親(=僕)が医者で、自分(=うちの子供)も医学部を目指しているということになると、そこそこの進学校としては「医学部目指しているなら、この子はとりあえずキープしとこうか…」っていう気持ちになるはずである。
みたいなことを夕食を食べながら話したのであるが、「そういう面接の仕方は邪道だし絶対によくないと思う!」と、家族みんなに白い目で見られてしまった。
僕が一番伝えたかったことは、内申点をとる方法や面接試験で合格する方法ではなくて、「目の前の相手が自分に何を一番求めているのか?ということを、常日頃から考えるクセをつける」ということである。例えばそこそこの進学校の先生が、ホンネのところで生徒達に一番求めているのは「大学進学率」とその「内容」だと思う。穿った見方かもしれないが、これは現実だ。東大や京大のような旧帝大、そして国立大学の医学部に何人合格したかってことは、そこそこの進学校にとってまさに死活問題である。
また、外来診療とかで認知症の患者さんの診察をしているときに、患者さんの家族が「おじいちゃん(おばあちゃん)が同じことばかり何回も言ってくるからめちゃ腹が立つ!」と、どの患者さん家族も同じことばかり言ってくる。でも僕は腹を立てずに「その家族の人たちが一番求めていることは何か?」ということを探りながら話を聞き、そして想像を膨らまし、答えを探り当てる。とにかく認知症の薬を出して欲しいのか?それとも愚痴を聞いてほしいだけなのか?それとも介護保険を申請したいのか?正解に辿り着いた時はお互い笑顔になることができる。
いずれにせよ、どんなシーンでも「目の前の相手が一番求めていること」を考えながら相手と接していくことは絶対に役に立つ。いわばそれは「目の前の相手の問題解決」でもある。それを子供に一番伝えたかったのであるが、医学部目指してますって言えば面接試験なんて簡単に合格する…みたいなことを言ってしまったために、一番大切なことをうまく伝えることができなかった。なのでこのブログで書いた次第である(笑)

それではまた^ ^