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松本清張全集(小説)はサブイボ自己啓発本よりも価値がある

僕はこの歳になるまで松本清張を読んだことがありませんでした。しかし「限りある貴重な人生」なので、死ぬまでに有名どころの小説は一通り読んでおきたいと思い立ち、まず人気の短編集『張込み』を手に取って読み始めてみました。松本清張は1992年に82歳で亡くなった日本を代表する作家です。夏目漱石や芥川龍之介のように極端に古臭くなく、昭和の香りがいい意味でプンプンに漂ってくる短編ばかりでした。殺人事件が起きた背景や事件の当事者たちの心理描写、そしてトリックなどなど、その事件現場に居合わせたかのような感覚に包まれました。

 

この短編集を読み終えた瞬間に「松本清張をもっと読みたい!いや、絶対に読むべきだ!!」という強い気持ちに駆られ、古本が安く売られていないかなあとネットサーフィンを始めたところ、出品されたばかりの大物に出くわすことができたのです。

 

それはちょうど早朝の散歩をしていた時でした。普段はPoscastでニュースや英会話を聴きながら歩いているのですが、その日はずっとスマホで松本清張の古本を探しながら歩いていました。早朝5時くらいの山道なので、車はもちろん一台も走っていなくて、すれ違う人もいつものおじいちゃんとおばあちゃんくらいです。目の前にクマが仁王立ちしていてもおそらく気がつかないくらい黙々とスマホで松本清張を検索していました。ちょうど山頂近くまで登ってきて息が少し上がってきた時に、メルカリで「大物」を発見したのでした。それは『松本清張全集1〜38巻』という単行本のセット販売で、しかも価格は送料込みで9,900円!そして深夜に出品されて数時間という誰の目にも止まることのないお宝でした。

 

松本清張全集

 

僕は迷わずポチッと買ってしまいました。後から調べて知ったのですが、この全集自体は66巻まであるようですが、とりあえず松本清張全集コンプリート目指して最高のスタートを切れたことになります。すると販売者からすぐに反応があり、即日発送してくれることになりました。そして待つこと数日、松本清張全集38冊がパンパンに詰められた巨大な段ボール箱が届きました。宅配してくれたお兄さんが「めちゃ重たいので玄関の中まで運ばせてください!(汗)」というレベルの巨大段ボール箱でした。受取証書に印鑑を押し「ご苦労様でした」と笑顔で宅配のお兄さんを送り出し、ワクワクしながら段ボール箱を開封したところ、思った以上の美品で驚きました。こちらです↓

 

松本清張全集

 

帯が少し破れたりしていましたが、中身の本はとても綺麗で持ち主様に大切に扱ってもらっていたことが想像できます。まずは本棚の整理整頓をし、なんとかこの38冊の単行本を収めることができました。そして早速一巻から読み始めていますが、いきなり代表作にして最高傑作と言われている『点と線』にどハマりしてしまいました。いつの時代にもある汚職事件という社会的テーマを殺人事件に絡ませながら、本格的なアリバイ崩しがなんとも味わい深くて、この殺人事件解決の当事者の気持ちになって一気読みさせられてしまいました。横溝正史や山田風太郎、アガサクリスティーなど僕自身が50歳を迎えるまでに読もうと考えていた小説がたくさんあったのですが、ひとまずここは松本清張をメインに読みながら、節目の50歳を迎えようかなあと思っています

 

若い頃は自己啓発本をたくさん読んでいましたが、最近は推理小説やミステリー、ノンフィクション小説が99%を占めるようになりました。乱発され続ける自己啓発本には正直飽きてきていたし、ここ10年くらいは本屋で立ち読みして「ああ、この本はこのパターンね…」と気が付けばそっと棚に戻す(この間1分くらい)ということの繰り返しでした。読んでてサブイボが出てくるような気持ちの悪い(目標に向かって頑張ろうぜ!みたいな…)自己啓発本も数多く見かけます。そんなくだらない自己啓発本なんかよりも推理小説やミステリーの方が圧倒的に人生訓を学ぶことができるような気がします。ましてやノンフィクションなんて(多少フィクションが入っていたとしても)繰り返し同じことしか言ってない自己啓発本なんかよりもよっぽどリアルに社会や人生についてを学ぶことができます。

 

何が言いたいかというと「事実は小説よりも奇なり」かつ「小説は自己啓発本よりも価値あり」ということです。さて、今日も隙間時間を使って松本清張を読み続けるとしますか…。

 

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それではまた^ ^