僕は今でも紙の新聞を毎日読んでいます。ネットニュースも読みますが、やっぱり「一覧性」という点においては紙の新聞の方が圧倒的に優れています。でも最近の新聞は読むところが少なくなってきているような気がします。誌面の多くを占拠している「膝関節痛のサプリメント」や「育毛剤」、そして「尿漏れ対策パンツ」などなど、ページをめくるたびに高齢の読者層を意識した広告が目に飛び込んできます。選挙と一緒で、紙の新聞も高齢者しか読んでいないんだろうなあと思うと複雑な気持ちになります。
さて、そんな紙の新聞の中でも毎朝楽しみにしているものがあります。それは新刊や人気書籍などが紹介されている”書籍広告”の欄です。家の近所にちゃんとした(?)本屋さんがないため、新しい本や人気のある本の情報は、新聞の書籍広告の欄から集めています。気になる本を記憶に留めておいて、街にあるちゃんとした(!?)本屋でそれらの本をパラパラと立ち読みし、腰を据えてゆっくり読みたいという本が見つかれば、その場でAmazon検索をします。中古本があればすぐに購入するし、新刊しかなければ(仕方なく…)その本屋で買うようにしています。
先日の書籍広告に、気になるシリーズ本の広告がありました。
あすなろ書房さんから2010年11月に刊行が開始された「中学生までに読んでおきたい日本文学」という全10巻のシリーズ本です。名作短編がぎっしりつまった1冊!ということで、掲載されているタイトルをざっと眺めてみたところ、確かにこれは名作だというものから、読んだことのない作品まで実に様々です。「中学生までに…」ということですが、昔の日本文学は表現が古典的で難しいものもあり、時代背景をある程度理解している大人が読んでもいいくらいの作品も多々ありそうです。
このシリーズですが、一冊1,800円(税抜)で、セット購入すると18,000円もします。本を読むのが大好きな僕ですが、さすがに18,000円もの大金をポーンと払って一括購入するほどの度胸はありません…。こんな時にどうしているかというと、僕は青空文庫で作家さんやその作品を検索し、もし青空文庫で読むことができる作品(=没後で著作権が切れている作品)が見つかれば、いつも愛用しているKindleにダウンロードして読むことにしています。例えばこの日本文学の第1巻『悪人の物語』であれば、以下のリンクをつけた作家さんと作品を青空文庫で読むことができます。
① 悪人の物語
・山村暮鳥「囈語」
・森銑三「昼日中/老賊譚」
・中野好夫「悪人礼賛」
・野口冨士男「少女」
・色川武大「善人ハム」
・吉村昭「見えない橋」
小泉八雲の「停車場で」なんて、個人的にはすごく大好きな作品です。言い忘れてましたが、青空文庫では無料で読むことができるし、Kindleにも無料でダウンロードしていつでも読むことができてしまうのです。僕もずっと以前からKindleを愛用していて、中には大量の(しかも無料の)日本文学が収容されています。
通勤時の電車の中や旅先とかで、スマホを弄って遊ぶのもありと言えばありですが、電車の中で本や小説を読んでいる人を見かけると「なんか素敵な生き方しているな」って思ってしまいます。僕は電車に乗る機会がほとんどない生活をしていますが、たまに電車に乗らなければならない時もあります。その時に読んでいる本が単行本みたいな大きくて持ち運びに邪魔になるものであれば、迷わずKindleをカバンに入れて出かけます。読書の秋になりましたが、無料で国内外の名作文学を読むことができるKindleを一つ、カバンの中に忍ばしておくのもいいかもしれませんよ^ ^
それではまた^ ^