🌀ぐるぐるねこ男ブログ🌀

ぐるぐるねこと一緒に暮らしている男の雑記ブログです(月・木曜日に更新)

高級ウィスキー樽から高配当金をもらい続けるという詐欺

ぐるぐるねこ男

 

誰しも一度くらいは「不労所得だけで悠々自適の生活を送りたいな」って思ったことがあるはずです。僕は少なくとも100回くらい妄想しました(そして今現在も妄想してます…)。今年の一月から始まった新NISA制度のおかげで、日本中に投資ブームが広がっています。僕の勤務先でも投資に興味を持つ人が実際に増えてきています。その中、ある一人の女性職員が次のようにボヤいていました。

 

「うちの旦那さん、色んな投資に手を出していて怖いんです…」

 

聞くとその女性職員さんの旦那さんは、今の仕事が嫌で嫌で仕方なくて、できるだけ早く不労所得だけの生活を手に入れたい(=FIRE)という考えのようでして、少しでも時間があれば東京で開催される投資セミナーにことある毎に参加して、色んな投資先に触手を伸ばしているとのことです。その旦那さんがこれまでに手をつけてきた投資先は以下の通り(だそう)です。

 

・太陽光発電(借金あり)

・ワンルームマンション(借金あり)

・貸し倉庫(借金あり)

・天然ガス(詳細不明)

・株式投資など

 

赤の他人の僕ですら「それホント大丈夫なの?」って不安になるレベルです。東京の投資セミナーに参加するだけでも行き帰りの交通費+セミナー参加費で数万円の出費になるはずです。ぶっちゃけ、借金しなくても自分のお金だけでリスクを取って投資できる「株式投資」だけでいいんじゃないの?って思いましたが、その点には口を挟みませんでした。いずれにせよ、借金を返済しながらでも年間プラス100万円くらいにはなっているそうです。ホントかどうかはわからないって、その女性職員さんは嘆いていました…。

 

 

 

その旦那さん、最近また新しい投資先を見つけたようです。聞くと今度はアメリカの高級ウィスキー樽をまるまる一つ買って所有し、高い配当金をもらいながら、そのウィスキーが売れた場合には売上金をもらうことができるという内容の投資でした。流石にこれはちょっとヤバいんじゃない?と思い、不安そうな顔をして話していたその女性職員さんに「詐欺の可能性があるから、ちょっと気をつけた方がいいと思う」って、本気でアドバイスしてしまいました。以下の通りです。

 

僕:

「銀行に預金していても利息がほとんどつかない今の日本で、たとえば年利10%の投資先がすごく魅力的なのはよくわかる。100万円の定期預金でも、よくて年利0.2%くらいなので、1年間でもらえる利息は2,000円くらい。でもそのウィスキー樽に100万円を投資すると、1年間でもらえる配当金は10万円(=インカムゲイン)になる。それだけでも定期預金より遥かにすごいのに、そのウィスキーが熟成して150万円で売れたとすると50万円の利益(キャピタルゲイン)も生まれる。こんな感じで二重に利益を上げることができるすごい投資先ってことだけど、ここまでわかるよね?」

 

その女性職員:

「はい、わかります。すごいですね!!」

 

僕:

「でもね、一度そのウィスキー樽を契約したお客さんはその10%という利回りに興奮して契約を継続するだけでなくて、さらに投資額を増やす人も出てくるはず。確実に配当がもらえるなら2樽どころか10樽でも!みたいに。そんでもって、こんないい投資先があるならということで、口コミでお客さんもどんどん増えてくるはず。でも実際はこの高級ウィスキー樽がほんの数樽しか無かったとしたらどうだろう?同じ高級ウィスキー樽を複数の人に所有させて、所有者全員にそれぞれ自分の名前の札がついた写真を送っとけば安心させることができるよね?それがアメリカにあるウィスキー樽だったら確かめようがないし」

 

その女性職員:

「(青い顔をして)はぃ…」

 

僕:

「新しいウィスキー樽を増やすことなく、同じウィスキー樽をさらに新しいお客に売り続ける。同じものを複数の人に買わせるっていう詐欺は昔からあるって知ってる?もちろん中には途中で解約を希望するお客も出てくることもあるけど、そのお客さんに即座に返金することでさらにその(投資詐欺をしている)会社の信用が高くなります。実物がないウィスキー樽を100万円で売れば、それだけで10人分の配当金を払うことができます。こうやってどんどん信用させてお金を集めて、もうこれ以上やるとヤバいなというところまで来たら、その会社を合法的に倒産させてオサラバするって詐欺だったらどうする?」

 

その女性職員:

「(青い顔をして)旦那さんにこの話してみます…」

 

 

 

とまあ、こんな感じで懇切丁寧に実際にありそうな詐欺話にして説明してあげました。ちなみに僕はウィスキーが大好きなので「アメリカの高級ウィスキーってバーボンってこと?どこの銘柄?」って聞いてみたのですが、その女性職員さん曰く「主人が言うには”ちゃんとした会社”のウィスキーなんだそうです…」とのこと。このお話の顛末がどうなるかは分かりませんが、やっぱり借金してまで投資するのもどうかと思います。身の丈に合った投資で、自分なりにゆっくり資産運用するのが一番だとしみじみ思いました(後日談、あればまた記事にします)。

 

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それではまた^ ^