今年もお花見のシーズンがやってきました。毎年満開の桜を見るたびに、残りの人生のことをついつい考えてしまいます。自分の健康寿命があと40年くらいだとしたら、この満開の桜を見るのもあと40回くらいか…と。それと同時に年末の紅白歌合戦もあと40回くらいしか観れないか…いや、寝たきりの状態になっても紅白歌合戦くらいならベッドの上から観れるか…といったいつもの思考パターンを毎年のように（無駄に）繰り返しています。さて、今年もお花見に出かけることにしました。もちろん、お花見客が比較的少ない平日の昼間を選んでのお花見です。
僕は平日にも”休日”が一日あります。不眠不休で働き続けた15年間のことを考えるとウソのようです。こんな幸せな人生を送ることができるようになるなんて、夢にも思いませんでした。労働時間が減ったのでもちろん年収は大きく下がりましたが、お金を犠牲にしてでも週休3日生活は絶対に勝ち取る”価値”があると実感しています。お金を持っていても使う時間がなければ、医者の場合はロレックスや外車で溶かしてしまうことが多いです。今までにそんな人たちをたくさん見てきました。高級な腕時計をしてネット上で自慢している人をたまに見かけますが「そんなことして何が楽しいの？」って思ってしまいます（笑）
お花見は、自転車で15分くらい走ったところにある大きな公園で毎年しています。敷地が広くて芝もあり、桜の木もめちゃくちゃ多くて平日の昼間であれば悠々とお花見ができます。キンキンに冷やした缶ビールをクーラーボックスに入れて、お昼前くらいにうちの奥さんと一緒に自転車で出発します。途中のスーパーで焼き鳥やポテトサラダなどのお惣菜と、お饅頭などのお菓子も買い込み、準備万端で桜の咲く公園へと向かいます。桜はほぼ満開ですがお花見客の姿はまばらです。僕のような成人男性の姿はほとんど見られません。普通のお父さんなら仕事をしている時間なので、ロレックスを自慢するよりもずっとこの自由な時間の方が自慢できます。
缶ビール（特別にエビス）をプシュッと抜き、満開の桜に向けて奥さんと乾杯。そして焼き鳥を一口屠り、よく冷えたビールをゴクっと飲み、そして大空に向かって「今年の桜もサイコー！」って心の中で叫び、そしてまたビールを飲み続けます。どんな高級料理を食べに行くよりも、どんな高級リゾートホテルに旅行へ行くよりも、この平凡な一日を過ごすことの方が圧倒的に幸福感が高くて不思議です。死に物狂いで働いて大金稼ぐよりも、死に物狂いで週休3日の生活を手に入れる方が絶対に幸せになれると思います。僕はもうあの時（？）のように脳内麻薬が24時間ずっと出続けているような激しい生活には戻ることができません。
どんな職場にも、声が大きくて仕事に積極的に取り組み、まわりとしっかりコミュニケーションをとり、新しいことをどんどん提案して、どこからどう見ても「この人は出世するだろうなあ」っていう人がいます。そういう人たちは予想通り出世階段をドンドン登って行きましたが、それに伴って忙しさが増し、責任ある立場でストレスが溜まるのか、まわりに対する風当たりも強くなり、あまり幸せそうに見えなくなるパターンもあります。僕は出世欲が全く無くて、自分の仕事を自分の裁量でできればそれが一番だと思っています。ちょっと寂しい生き方かもしれませんが、仕事もプライベートも自分のペースでやっていけるのが一番幸せなんだと、満開の桜を眺めながら再確認できたいつものお花見でした^ ^
それではまた^ ^
