🌀ぐるぐるねこ男ブログ🌀

ぐるぐるねこと一緒に暮らしている男の雑記ブログです。週2回(月・木)更新中🎵

ク◯上司に最大級の仕返しをするならば

パワハラ

 

ひどい上司というものは、どこの世界にも存在します。医局命令で派遣された先の病院には、時々とんでもないモンスター上司が待ち構えていることがあります。僕が今までに一番印象に残っているモンスター上司は、ある田舎の病院に長年勤務しているSという先生です。そのキャラクターに問題があり、医局から田舎の病院に一人ぼっちで派遣されました。いわゆる”島流し”の状態です。でもS先生はその病院で、水を得た魚のようにやりたい放題していました。田舎に一軒しかない総合病院なので患者さんも多く、忙しいことで有名な派遣先でした。手術の時はいつも大学の医局にヘルプの電話がかかってきていたので、誰かもう一人くらい手伝いの医者がいるだろうということで、僕に白羽の矢が立ってしまいました。(実はジャンケンで負けました…)

 

モンスターS先生は、僕という部下をゲットしてからは、やりたい放題に更に火がついたようでした。最初に「入院患者さんは二人で一緒に主治医をすることにしよう!」と言われました。モンスターS先生と言えど僕よりもずっと上の先生なので、色々勉強になることはあるし、忙しい時はお互い助け合うことができると思っていたのですが、それは単なる空想に過ぎませんでした。結果は入院患者さんのことを”更に”ほったらかしにするようになったのです。僕が赴任するまでも、回診しないし点滴や薬も出し忘れるし、看護師が連絡をしても不機嫌そうに無視するといったことがまかり通っていました。看護師もそんな先生にお願いしたくないので、全入院患者さんのことが全て僕にのしかかってきたのです。

 

夜間や休日の救急対応も同様でした。僕が赴任するまでは、救急当直の先生がモンスターS先生に電話連絡をすることがかなりのストレスだったようです。救急当直の先生が「◯◯の症状の患者さんで、S先生の専門分野だと思います。入院の必要があるのですが…」と電話をしても「それはうちの専門じゃありません」と言って、電話を一方的に切ってしまうことが日常茶飯事だったようです。となると、やっぱり僕が全ての電話の受け口になってしまいます。口では「救急患者さんも二人で対応することにしよう!」とモンスターS先生は上手に言ってましたが、結局電話がかかってくるのは僕の方ばかりです。休日も夜間も24時間365日、救急当直の先生や病棟の看護師からの電話は全て僕の方にかかってくるようになったのです。

 

で、僕の好きに診療させてくれるならまだ良かったのですが、僕が入院させた救急の患者さんを電子カルテで見つけた時に「は?なんでこんなの(=患者さん)を入院させたんだ?これはうちの専門じゃないだろ!」って声を荒げて、僕に対してブチ切れてました。「だったらお前が電話を受けろよ!」って心の中で何万回も叫びましたが、当時の僕は身も心も奴隷になってしまっていたので、反論せず黙って下を向くしかありませんでした。僕が休日や夜間に呼び出されて働いているのに、製薬会社の接待を受けてたり、他の病院でアルバイトをしていたことも多々ありました。

 

社畜

 

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そんなモンスターS先生と何年も一緒に仕事をしました。全ての仕事を押し付けられ、休日も夜間も家庭を犠牲にして仕事をし、それでも「なんでこんなの(患者さん)をうちで受けたんだ?アホかお前は!」と怒鳴られる日々が続きました。さすがにモンスターS先生だけでなく、僕をその病院に派遣して放置し続ける大学の医局にも嫌気がさしたので、数年間我慢して働いた後に自ら大学の医局とモンスターS先生に背を向けて、新天地へと旅立ったのでした。

 

その後、その病院に一人で残ったモンスターS先生は、新たな部下(=奴隷)を手に入れることもできず、医局からも見放されて、やりたい放題ながらも病院に24時間365日、今現在も拘束され続けて仕事をしているようです。ストレスで重い病気を患ったという情報も入ってきました。不謹慎ですが、病院のスタッフからは「バチが当たったんだ」とも言われていました。それくらい普段の素行が悪かったのです。モンスターS先生がいつも悪口を言っていた同僚の先生に命を助けてもらったみたいで、今ではその先生に頭が上がらなくなっているという噂も聞きました。一方で、当時奴隷として働いていた僕の今は・・・

 

<奴隷として働いた僕の今>

・心身ともに健康

・仕事は定刻で残業なし

・病院からの電話はゼロ

・週休3日以上

・病院スタッフとの関係は良好

 

に対して、モンスターS先生の今は・・・

 

<モンスターS先生の今>

・心身ともに不健康

・仕事は毎日残業あり

・病院からの電話は24時間365日あり

・週休1.5日(実際はゼロ

・病院スタッフ全員に嫌われている

 

モンスターS先生が今も勤務しているその病院の近くを車で通りかかることがあります。僕は平日も休みの日があるので、ドライブをしていると病院の前で白衣を着てボーッと突っ立っているモンスターS先生を見かけることがあります。車の窓越しに目が合って、少し頭を下げて挨拶することもあります。こちらに気がついているとは思いますが、いつも反応がありません。そのことを特に気にすることはなく、僕は笑顔でその場を立ち去ります。奴隷として働いていた時は「いつか絶対に仕返しをしてやる…」と本気で思っていました。でも今こうやって”最大級の仕返し”をすることができているので、当時のことは許してあげることにしています。

 

僕が言いたかった”最大級の仕返し”というものは、「相手よりも圧倒的に幸せになる」ってことなんです^ ^

 

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それではまた^ ^