🌀ぐるぐるねこ男ブログ🌀

ぐるぐるねこと一緒に暮らしている男の雑記ブログです。週2回(月・木)更新中🎵

お互いに誰にも言っていない秘密を共有する

ぐるぐるねこ男

 

昨日僕は、すごく綺麗な公園のベンチで横になり、朝から夕方までずっと本を読んでいました。読んでいたのは村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』です。登山用のガスバーナーでお湯を沸かし、コーヒーを飲んだり、カップラーメンを食べたりしながら、一日中読み続けていました。5年前に読んだ本なのですが、あらためて読み返してみると、また違った視点でストーリーを楽しむことができます。

 

主人公の「僕」が北海道のイルカホテルで知り合った美しい少女ユキ。写真家の母親はユキを残して突然(よくあることなのですが)カトマンズへと行ってしまい、「僕」はユキを東京のマンションへ送ることになってしまいます。二人は少しずつ親密になっていくのですが、その二人の会話で主人公の「僕」がユキに対して言ったことが、その日ずっと僕の心の中に引っかかってしまいました。

 

「会いたくなったら君の方から電話してくれればいい。人と人とが義務的に会うことなんて何もないんだ。会いたくなれば会えばいいんだ。僕らはお互いに誰にも言ってないことを打ち明けあって、秘密を共有している。そうだろう?違う?」

 

13歳のユキと34歳の「僕」。そんな年齢差のある二人が、このように心を交流させることができるなんて、すごく羨ましいなあっていう気持ちになりました。僕(ぐるぐるねこ男)にもこんな「お互いに誰にも言ってないことを打ち明けあって、秘密を共有している」ような人が、年齢や男女性別を問わず、一人だけいたらどんなに素晴らしいだろうって思いました。

 

僕が誰にも言ってない秘密。例えば、保育園の時に粘土を無理やり食べさせられていた友達がいて、その友達を守ってあげることができなかったこと。小学一年生の時に隣の席のおかださんを好きになったこと。でもおかださんは大人になって同窓会で会った時に、すごく太ったおばさんになっていて気持ち悪くなったこと。中学生の時に初めて告白された女の子と付き合ったけど、実は大嫌いだったこと。僕をいじめていた男の子に鉄アレイを投げた時に、本当に殺意を持っていたこと。高校時代に一緒に通学していた男の子が集合場所に1分遅刻するだけでも吐きそうになるほど嫌な気持ちになったこと。ちゃんとした彼女がいるのに、他の女の子とデートしまくっていたこと。その浮気している女の子に「君だけだよ」って嘘をついていたこと。ガソリンスタンドでお釣りが多かったのに、そのまま貰ってしまったこと。道端に落ちていたお金を拾ってジュースを買ったこと。本屋で立ち読みしている時に、綺麗な女性の方ばかり見ていること。スピード違反で捕まった車が黒のヴェルファイアだった時は「ザマーミロ」って思ってしまうこと。

 

こんな(いや、もっと酷い)秘密を共有できるような人が、この世界にたった一人だけいたら、どんなに楽しいだろうって思います。お互い連絡を取り合って、日にちと場所と制限時間を決めて、秘密を共有するための時間を楽しむ。僕が昨日過ごした綺麗な公園じゃなくてもいいし、おしゃれなカフェじゃなくてもいい。駐車場に止めた車の中で、一時間くらい秘密を共有する時間を楽しめたら…って思うと、ワクワクします。実際はそんな人いませんが^ ^

 

ぐるぐるねこ男

 

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それではまた^ ^