🌀ぐるぐるねこ男ブログ🌀

ぐるぐるねこと一緒に暮らしている男(医師)のゆる〜い日記

ある女性患者さんとのちょっといい話

研修医の頃、ある若い女性患者さんに告白されたことがあります。その日、僕は初診外来の担当でした。”初診外来”というのは、初めて病院を受診する患者さんの診察をする外来です。頭痛、めまい、気分不良、便秘など様々な症状の患者さんを診察します。また受診する患者さんの年齢や性別、時には国籍も様々です。

 

午前の診療があと少しとなりました。午後の診療の準備もしなければならなかったので、ラストスパートをかけながらどんどん診察を続けました。次は20歳の女性でした。問診票を見ると「朝から頭痛がする」ということで受診したようです。そしてその女性患者さんを診察室にアナウンスで呼び入れました。扉がガラガラと開き「よろしくお願いします」と挨拶しながら診察室に入ってきたのです。

 

ぐるぐるねこ男

 

その女性は細身ですらっとしていて、ブルーのワンピースがよく似合う綺麗な方でした。髪は肩にかかるくらいの長さで、ふわっといい感じになびかせていました。伏し目がちのおっとりとした目はとても優しくきれいでした。プルンとした口元が印象的な透明感のある美人さんでした。清涼感のある空気が彼女と一緒に診察室に入ってきました。そして患者さん用の丸椅子にかけた時に、彼女の白くて綺麗な脚が僕の視野の外に写りました。

 

僕は彼女を直視することができませんでした。「今日はどうされました?」とカルテを見ながら問いかけました。彼女の方を向いてしまうと、ワンピースから伸びた彼女の綺麗な脚が視野に入ってしまいそうでした。彼女は静かに「昨日の夜から頭が痛いんです」と答えました。「それでは頭の検査をしてみましょうか?」「お願いします」と簡単な会話を交わし、彼女は検査室へと向かいました。僕は彼女が座っていた丸いすを触って彼女の温もりを感じたい衝動に駆られましたが、看護師さんがいたのでできませんでした。(変態ですね…)

 

検査結果は異常ありませんでした。頭痛薬を処方し「お大事にしてください」と声をかけ、彼女は「ありがとうございました」と頭を下げて静かに診察室を出ていきました。僕は彼女の後ろ姿を横目で見送りました。彼女が残した清涼感のある空気を胸いっぱいに吸いながら、次の患者さんの診察を続けたのです。

 

***

午前の外来診療が終わり、遅めのランチを食べるために足早に診察室を出ました。診察室を出ると患者さんの待合場所があり、他の診療科を受診する患者さんがまだ何人か待っていました。患者さんの座るベンチの横を通り抜け、売店に向かう廊下に曲がって出たところ、先ほど診察した頭痛の女性患者さんが壁に背を向けて立っていたのです。

 

僕は知らない人とすれ違うかのように彼女の前を通り過ぎようとしました。しかし僕のことにはっと気がついた彼女は、僕の方へゆっくりと近寄ってきたのです。そして、

「先生、今度一緒にご飯食べにいきませんか」

と言って2つ折りにされたメモ用紙を差し出してきました。彼女の突然の行動に圧倒されるように、僕はそのメモ用紙を素直に受け取りました。そして「ありがとうございます」と答えたのです。

 

彼女は伏せていた顔をスッと上げて僕の顔を覗き込んできました。そして緊張していた顔が瞬く間に可愛らしい笑顔に変わりました。ちょこんとお辞儀をした彼女はすぐに振り向き、そして小鹿のように僕の前から去っていったのです。その場に置き去りにされた僕は2つ折りのメモを拡げてみました。そのメモ用紙には彼女の電話番号が書かれていました。とてもバランスのよい字で、彼女の人となりを知るには十分でした。

 

その後、僕と彼女がどうなったかというのは内緒にしておきます。以前の記事「綺麗なお姉さんに買われた時の話」のようにGoogle AdSenseに怒られてしまうのが怖いので(笑)。今日は研修医時代の甘くて切ない思い出話でした。まだ他にも色々あるので、これからも小出しにしていこうと思っています^ ^

 

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<本日のブッダの言葉>

覚りのよすがに心を正しくおさめ、執著なく貪りをすてるのを喜び、煩悩を滅ぼし尽くして輝く人は、現世において全く束縛から解きほごされている。

『ブッダの真理のことば 感興のことば』中村 元 訳より

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それではまた^ ^