🌀ぐるぐるねこ男ブログ🌀

ぐるぐるねこと一緒に暮らしている男の雑記ブログです。週2回(月・木)更新中🎵

マイヤーズ・ロック

最近、自宅でケーキをよく作っています。ケーキ作りの材料でラムレーズンが必要になったので、近所のリカーショップにラム酒を買いに行きました。大好きなウイスキーを横目で物色しながら、今回の目的のラム酒が置いてあるコーナーへ向かいました。いろんな種類のラム酒が並べられていましたが、僕が選んだのはジャマイカの代表的なラム酒の”マイヤーズ”でした。

 

このマイヤーズには若かりし頃の思い出があります。何年か前に高校の同窓会に行った時の話です。高校生の時に一番仲の良かった男友達と久しぶりに再会し、同窓会が終わった後に彼の行きつけのバーに連れて行ってもらうことになりました。そのバーは駅近くの廃墟ビルみたいな建物の一階にありました。ドアのない男女共用トイレ(というより便所)の前を通り、細くて薄暗い通路を奥へ歩いて行くと、そのバーがありました。その日の夜、その廃墟ビルの一階で、唯一あかりの灯っているお店でした。

 

重い木の扉を開けて中に入ると、レゲエらしき音楽が大音響で流れていました。カウンターの奥の壁にはボブ・マーリーのポスターが何枚も貼られていたので、流れていた曲はボブ・マーリーだった可能性が高いです。バーにいたお客さんは、メロウな曲に合わせて体を揺らしている女性客2人だけでした。僕たちはその女性たちから3つほどあけた席につきました。お酒を選ぶためにメニューを探しましたが置いていません。どうしようかなと思っていたら、僕の友人が「マイヤーズをロックで2つ」と、いつもそうしているように落ち着いた声で注文してくれました。

 

それは高校卒業以来、何年も会うことのなかった友人が、すごく大人に見えるようになった瞬間でした。マイヤーズ・ロックと一緒に山盛りの落花生が僕たちの前に置かれました。マイヤーズというお酒を飲むのはその時が初めてだったのですが、口に少し含んだ瞬間に鼻の奥から喉元にかけてジャマイカの風が流れたような気がしました。もちろん僕はジャマイカに行ったことなんてありませんが。落花生の殻クズは、暗黙の了解で床に捨てることになっていました。床には歴代の落花生の殻クズが積もっていて、踏み心地の良い絨毯のようになっていました。

 

ボブ・マーリーを聴きながらマイヤーズ・ロックを飲み、そして落花生の殻を床に投げ捨てる。友人ととりとめのない思い出話をしながら、3つ離れた席に座っている女性客2人の話に耳を傾け、そしてここぞとばかりのいいタイミングで彼女たちの話に入っていき、とても(ここでは書けないような)下品な話で一緒に大笑いした夜になりました。

マイヤーズを見ると、いつもその夜のことを思い出すのです。

 

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<本日のブッダの言葉>

 心は遠くに行き、独り動き、形体もなく、胸の奥の洞窟にひそんでいる。この心を制する人々は、死の束縛からのがれるであろう。

引用:『ブッダの真理のことば 感興のことば』中村 元 訳より

 

いつ死んでも後悔しないように、その日その瞬間を全力で楽しむようにしています。朝起きた時に「今日が人生最後の日」って思うこともあるし、逆に「今日がこれからの人生で自分が一番若い日」って思うこともあります。結局のところ、僕はいろんな意味で優柔不断なんです。

ぐるぐるねこ

それではまた^ ^