🌀ぐるぐるねこ男ブログ🌀

ぐるぐるねこと一緒に暮らしている男(医師)の日記

東大理Ⅲ

大学入試の合格発表の季節になると、いつも思い出す人が一人います。僕は現役で目標にしていた大学に合格できなかったので浪人したのですが、家が貧乏だったのでアルバイトをして自分で予備校代を稼ぎながらの浪人生活となりました。予備校の講義自体には期待してなくて、予備校に通うことで勉強時間を確保するという目的での利用でした。大手の有名予備校である必要はなく、学費の一番安い地方の予備校を選び、講義中はずっと自分の問題集で勉強し、休憩時間や昼食の時間もストイックに勉強し続けていました。同じクラスの人たちからは「変なやつ」って見られていたかもしれませんが、僕以上に浮いた存在の人がいたのです。

 

その人(男性)は東京大学の医学部にあたる理科Ⅲ類を目指して10年以上(当時)浪人をし続けていた人でした。見た目は年齢相応以上に老けていて、頬はこけて体は痩せ細り、毎日同じシャツとチノパン姿でいかにも多重浪人生という雰囲気でした。しかし東大理Ⅲを目指して10年以上浪人し続けていることもあって、予備校の中での成績は常にトップクラスでした。毎日予備校にきちんと通って真面目に講義を受け、テキストやノートにはびっしりと文字が書き込んであって、英語の辞書に至っては蛍光ペンでマーキングしていない部分が無いくらい全ページが真っ黄色でした(眩しかったです)。

 

東大以外の医学部であればどこでも合格できるレベルの高い学力を持っているにも関わらず、真摯に東大理Ⅲを目指す姿に心を打たれ、クラスメートにはすごく尊敬されていました。でも僕はかなり冷めた目でその人を見ていた記憶があります。自分で予備校代を稼ぎながら寸暇を惜しんで死に物狂いで勉強していた僕としては、親のスネをかじりながら生産性のない人生を10年以上も無駄に過ごしている人って…。彼のポジションを羨ましいとは思いませんでしたが、あんな風にはなりたくないなあって強烈に彼の存在を意識するようになり、僕の成績はどんどん上昇しました。(そして最後は勝ちました)

 

生き方なんて人それぞれだと思いますが、僕はその人の存在のおかげで第一志望の難関学部に合格することができたかもしれません。その後の彼ですが、更に10年(合計で20年)くらい浪人生活を続けた結果、やっとのことで春を迎えたという噂を聞きました。彼の目標が”東大理Ⅲに合格”ではなくて”医師になる”って方が良かったのかもしれませが、人は人、僕は僕なのでこれ以上ディスるのは辞めておきます。人の人生に干渉することなんて、今までもこれからも永遠にありませんので^ ^

 

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<本日のブッダの言葉>

 思慮ある人は、奮い立ち、努めはげみ、自制・克己によって、激流もおし流すことのできない島をつくれ。

引用:『ブッダの真理のことば 感興のことば』中村 元 訳より

 

時には激流に押し流されることも、人生にとっては必要なのかもしれませんね^ ^

ぐるぐるねこ

それではまた^ ^